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【稀少古裂】琉球王朝期紅型 白地流水扇に葵菖蒲鳥模様 大柄・両面染め 35×33cm大判美品裂 / 琉球王国 古裂 古布 芭蕉布 |
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19c初中期の琉球王朝期に手掛けられた、木綿”白地流水扇に葵菖蒲鳥模様”紅型裂。生成り掛かった厚みのある木綿地に両面染めの技法で多様なモチーフが描かれたもので、この系統の紅型は冬の単衣裳として用いられる場合が多かったことが残存作品及び文献資料により確認することができます。
製作には”中手模様・大柄”の白地型紙が用いられており、大ぶりで絵画的なモチーフ構成が本作品の特徴、”菖蒲””葵”等の草花模様が生命感豊かに描かれるとともにモチーフ間を繋ぐ”流水模様”が画面全体に絶妙な躍動感を加えております。型紙の送りは約22cmで”飛翔鶴”が灰色で染め描かれた箇所が送り位置と確認できますが、この”飛翔鶴”だけが片面染めとなっていることから、これのみ別な型紙で最後に加えたものと推定されます。華やぎと和らぎが交わる固有の染め色からは”王朝期紅型”たる格調の高さと時代に由来する豊かな精神性が伝わってまいります。
横(緯)35cm×縦(経)33cmのカタチの整った大判裂で、モチーフと色彩がかもす力強い生命感に目と心を奪われる一枚です。同手型紙による衣裳・布地の作例は主要な文献・図録に見当たらず、ほぼ型紙全形のデザインを確認することができ、かつ布両面で染め色がしっかり保たれた本品は資料的に極めて貴重なものと言うことができます。再入手の難しい一期一会の掘り出しものです。
※若干の色ムラ・色褪せ及びシミ程度はありますが、全体に大きく目立つ欠損やヨゴレ等は無く、糸・布の状態は良く、19世紀初中期の紅型裂としてはコンディションは上々と言えます。
製作地 琉球王国(現日本国・沖縄県)
製作年代(推定) 19世紀初中期 琉球王朝期
素材/技法 木綿、顔料、染料 / 型染、糊防染、両面染め
サイズ 横(緯)35cm、縦(経)33cm
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(参考画像)東京国立博物館蔵 近似模様の木綿白地両面染め紅型衣裳