露MELODIYA　ラフリン指揮　ディミトリアディ指揮　グラズノフ:幻想曲「闇から光へ」、サロメの序曲と踊り　名演

ラフリンという指揮者はイマジネーションの表現が素晴らしいと思います。「禿山の一夜」の名演もありますが、この人の標題音楽はまあ名演と思って間違いないでしょう。１９０５年生まれ、オロロフの弟子。ショスタコの１１番の初演はラフリンが指揮しています。さて、グラズノフのなかでも「闇と光」はマイナーだと思いますし、稀代のメロディ・メーカーであるこの作曲家にしては幾分渋い曲でもあります。しかし流石ラフリン、この曲の魅力を見事に引き出しています。前半の薄ら寒さは幽霊船があるかのように霧めいていて、不安を保って微妙な移ろいを表現していく。オーケストラは素晴らしく統制されており、集中しています。後半の牧歌的な情景への変化も、印象的でありつつも作為感がなく、全曲を通して落ち着いた佇まいがあります。自然体で品格を感じさせる名演です。裏面のサロメを指揮するのはグルジア(ジョージア)生まれの知られざる名指揮者ディミトリアディ。１９０８年生と古い人ですね。タクタキシヴィリの交響曲１番の録音がありますが、録音少ない人なのでこんな所にいて驚きました。グルジアの音楽家の魅力ときたらどこか砂塵のような熱き情熱。このサロメも豪胆な戦闘性と縮れたようなヴィブラートがエキゾチック。官能的なメロディは太い風に乗って舞い上がってゆくようです。マイナー曲ながら満足度の高い一枚です。

盤質：盤面擦れ少々くらいで良い状態。チリパチ少々くらいで溝状態良く、きわめて良好。

ジャケ：無地ジャケ。

【盤質評価】全面視聴してから出品しています。区分は以下のものを採用しておりますが、必要に応じて詳しく説明するようにしています。

美品(Ｍ)：新品並みの状態。

ほとんど美品(ＮＭ)：極浅い擦れや軽微な傷。

きわめて良好(ＥＸ)：年相応の擦れや浅傷。ひどいものはなし。

良好(ＶＧ)：擦れや傷などが目立つ。＊音溝が活きてなければ出しません。

■丁寧に梱包して送ります。またトラブルなどには誠実に対処いたしますのでよろしくお願いいたします。