420 室町時代　丸に十字紋　薩摩島津家家紋 蓬莱模様　錫縁香合　蒔絵香合　美術館級

室町時代に製作された蒔絵の錫縁香合です。香合の形が室町時代の手箱そっくりで、美しいです。丸に十字紋は、島津家の家紋です。蒔絵に家紋を配する例は、よく見かけます。しかし、通常は、金蒔絵で表されることが多いです。本品のような蒔絵の逸品に黒漆による表現は、異例です。
島津義弘は、豊臣秀吉と敵対していました。秀吉は茶道をよくした島津義弘を懐柔するために茶道具の名品を送ったのではないかと思います。本品は、その一部であったのではないでしょうか。しかし、義弘は、秀吉ごとき、何(なに)するものぞという気概をもって、蒔絵香合にそぐわない黒漆で島津家の家紋を上書きしたのではないかと想像してしまいます。
 古美術の由緒来歴を想像するのも収集の醍醐味です。どうぞ本品を入手して想像を楽しんでください。


【サイズ】
 縦9.5cm 横7cm 高さ6cm、

【その他】
蒔絵が剥げている部分があります。

【落札前に必ずお読みください】
・本品は古美術ですので経年に伴う汚れの他、写真では捉えきれていない傷や割れや直し等がある場合もございます。その様な個所は出来るだけ現状を伝えるように努力はしておりますが、当方での見落としがありうる場合もゼロではございません。この点を理由とした返品は遠慮頂いています事、ご理解の上ご入札ください。気になる箇所がある場合は事前の質問をお願いいたします。
・制作年代等の説明書きは、あくまでも当方(骨董収集歴30年以上)の個人的な見解に基づくものであって内容を保証するものではございません。これに基づく返品はお受けいたしかねますので疑問がある場合は入札をお控えいただきますようお願いいたします。