《逆風》自在屋 勝見充男氏旧蔵　『勝見充男大全』所載現品　器局　小引き出し

目の眼発行の『勝見充男大全』159頁に掲載されている現品です。器局の一種だろうか、と本には書かれており、たしかに煎茶具のような小さな器物を収納するには、この上なく重宝しそうな小引き出しです。丸い真鍮板と矢羽根か扇子のような形の留め金具が、意匠として利いています。ただ金具はゆらゆらと回転してしまい、カチリと留まりません。ご承知おきください。背面は蝶番仕様で、開くと左右計五杯の引き出しが現れます。左右側面には把手が付きます。桐とおぼしき軽い材が使われているので、楽に持ち運べます。経年のアタリ疵などは随所にありますが、見た目や機能を損なうものではありません。酒器や小さな道具を仕舞う瀟洒な収納具として、手元にあれば便利で嬉しいものかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

昭和
高さ21.4 巾25.2 奥行13.1cm

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